ツインハ

数年前、ふとある村の事を思い出した。一人で旅行した時に行った小さな塩田のある海辺の村。ある私鉄の本線から支線が分岐するのが印象的だったが、なぜか急に行きたくなった。連休に一人で電車に乗った。記憶力には自信があるほうなので、路線は覚えている。

支線が分岐する花輪駅に近付くと、駅を表示する電光掲示板があるはずなのだが、それを一瞬見たときあれっと思った。「次は花輪」となっていた(と思う)のが、「ツインハ」になっていた。 

変な予感と行ってみたい気持ちが交錯したが、行ってみる事にした。電車が支線に入ると村は廃村になっており、レールにも草が巻きついていた。

電車を降りようとすると、20mくらい先の塩田から、頭がハンバーグ(形はひょうたんを横倒しにしたようなもの)の人間が出てきた。え?え?とか思っていると、周りにもいっぱいいる! しかも奇妙な動きで追いかけてきた・・・。両手に黄色い筒状の物体を持ち、ハンバーグみたいな頭をグルグル回しながら。 

電車から降りないでよかった。恐ろしい勢いで運転士に頼み引き返してもらい、とんでもない勢いで本線に戻った。帰って地図や路線図を見ても、数年前に言った村と、その日行った場所は間違っていなかった。

だが、もう一度行こうとは思わない。 

  • 最終更新:2017-03-07 19:41:07

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