開発2000系

基本性能

  • 編成
    • 登場時:デハ2000(Mc)+クハ2500(Tc)
    • 3両化後:デハ2000(Mc)+デハ2100(M)+クハ2500(Tc)
    • 2100形3連:デハ2100(Mc)+デハ2100(M)+クハ2150(Tc)
  • モーター出力:110kW
  • ギア比:6.07
  • 制御器
    • 当初:直並列組合せ抵抗制御(1C4M)
    • 1986年以降:界磁添加励磁制御(1C4M)
  • ブレーキ方式
    • 抵抗制御車:発電ブレーキ併用電気指令式ブレーキ
    • 界磁添加励磁制御車:回生ブレーキ併用電気指令式ブレーキ
  • 起動加速度
    • 1M1T:2.0km/h/s
    • 2M1T:2.5km/h/s
  • 最高速度:100キロ(認可75キロ)
    • 1996年より認可95キロ

概要

1981年より新造が開始された1000系のマイナーチェンジ車である。外板にステンレスを用いたり、台車が変更されたりするなどの設計変更が行われた一方、「電車の心臓」とも言える主制御器・モーターは1000系のものと同一である。

2013年より置き換えが進行しており、2021年頃までには全車が置き換えられる予定である。

経緯

1981年の幕張延伸の際に車両を調達する必要が出てきた。この時、1973年に京成から購入してそのままだった750・2250形を整備して充当することも考えられていたが、長年の放置により状態が悪化しており、検査に多額の費用がかかることが予想された。また沿線自治体からは地域のイメージアップのために新車の導入が望まれていた。

開発鉄道としては、コスト削減のためとして長年予備車を中古車で代用していた。しかし、異なる車種を持つことにより、むしろ整備性が悪化したり、運用が硬直化したりするなど、不都合な部分も無視できないレベルで発生していた。

そうなると1000系の増備が順当であるが、そうすると「イメージアップ」としての新車を満たせない。

そこで1000系では、足回りなど変えない方がよいものはそのままとし、車体部分など変えても問題ない部分は積極的に変更することになった。

仕様

車体

イメージ戦略としては「外観をギラギラ光るステンレス車としてしまえば、手っ取り早くイメージの転換ができる」と考えられた。一方でステンレスは価格面での不安があった。そこで1981年の新造車は、ある程度安価にできるセミステンレス車とすることになった。

その後、メーカーの働きかけもあり、1986年の新造車はオールステンレス車とした(オールステンレス車は10番台とし、既存車と区分)。

なお1991年には軽量ステンレスに変更されたが、こちらはオールステンレスであるのにも関わらず番号は区分されていない。これは中間車(デハ2100形)のみの増備となり、既存車(デハ2000形、クハ2500形)と形式が被らなかったため、問題なしとされたことによる。

台車

1000系ではコイルバネ台車としていたが、2000系では乗り心地や積空比による車高変動を考慮して空気バネ台車に変更した。なお、1986年の設計変更の際にボルスタレス台車の採用も検討されたが、この時は「時期尚早」として見送っている。

走行装置

車体とは変わって、足回りはほとんど変更されなかった。主制御器は抵抗制御、電動機は110kWの直流直巻モーターである。界磁チョッパ制御はモーターのメンテナンスに難があり、また電機子チョッパ制御はチョッパが高価であったことから採用しなかったという。

しかし、1986年頃に増発を行う際、電力使用量を緩和するために回生ブレーキ化を検討した結果、界磁添加励磁制御で新造した。界磁添加励磁制御化により発電ブレーキを廃止したため、これまで発電ブレーキ用に用意していた抵抗がなくなり、機器の簡略化に繋がった。

その後、既存の抵抗制御車にも界磁添加励磁制御化が行われ、最終的に全編成が界磁添加励磁制御車となった。

各車の仕様

2000系は1981年に2連3本が新造された後、1986年の増発時には2連4本が新造され、界磁添加励磁制御に変更された。1991年には3両化のために中間車を7両新造したが、この組み込みの際に1981年に新造した車両が界磁添加励磁制御に改造された。

新造年 車体 走行装置 備考
1981年 セミステンレス 抵抗制御→界磁添加励磁制御 2連3本新造
1986年 オールステンレス 界磁添加励磁制御 2連4本新造
1991年 軽量ステンレス 界磁添加励磁制御 7両新造

  • 1991年時点での編成表
    • 2001+2101+2501 (1981年新造)
    • 2002+2102+2502 (1981年新造)
    • 2003+2103+2503 (1981年新造)
    • 2011+2111+2511 (1986年新造)
    • 2012+2112+2512 (1986年新造)
    • 2013+2113+2513 (1986年新造)
    • 2014+2114+2514 (1986年新造)
※太字の車両は1991年新造

運用等

新造時

1980年に第一編成が入線し、各種試運転を行った。その後、1981年2月までに3本が揃い、同年3月のダイヤ改正で運行を開始した。

  • 1981年時点での編成表
    • 2001+2501
    • 2002+2502
    • 2003+2503

増発による新造

幕張延伸をきっかけに開発線の利用者が急増し、増発を行う必要が出てきた。この時、京浜急行の中古車(600形)を買うという案も出てはいたが、「全Mにまでして加速力が新型車のMT編成並み」という部分に不満があったようで、「やはり求める仕様を満たすには新車が一番」と結論付けられた。

増発は1986年に行い、2両編成4本を増備した。この編成からオールステンレス・界磁添加励磁制御車となったのは前述した通りである。この改正によって、開発線の本数は毎時12本となった。

  • 1986年時点での編成表
    • 2001+2501
    • 2002+2502
    • 2003+2503
    • 2011+2511
    • 2012+2512
    • 2013+2513
    • 2014+2514

3両化

増発後も利用者が増加し続けた結果、更なる輸送力増強が検討された。この時点では2両編成で毎時12本運行であったが、ここまで来ると「列車を増発するよりも増結した方が合理的である」として、3両編成への増結が行われることになった。

また抵抗制御であった3本も、3両化の際に界磁添加励磁制御に改造を行うことになった。

  • 1991年時点での編成表
    • 2001+2101+2501
    • 2002+2102+2502
    • 2003+2103+2503
    • 2011+2111+2511
    • 2012+2112+2512
    • 2013+2113+2513
    • 2014+2114+2514

これにより2000系は3連7本となり、開発線の最大勢力となった。その後、4000系が3連7本まで造られたが、これ以上は造られなかった。その次の5000系も7本までは造られたが、6000系の新造に移行した。このようにして、開発鉄道(ジェイサイドライン)では、なぜか7本で新造が打ち切られており、「ジェイサイドラ七不思議」の一つとなっている。

リフレッシュ工事

2000年代に入り、バリアフリー化を行う必要が出てきた。またこれに併せて必要な部分の改造も行われることになった。

改造箇所は大きく分けて3つである。1つ目はバリアフリー化で、先頭車の車端部片側の座席撤去を行い、車椅子スペースとした。2つ目は車内の電光掲示板の設置であり、1段・3色LED式のものが各ドア上部に設置された。3つ目はモケットの変更であり、オレンジのものから緑のものに変更し、印象の転換を図った。

改造は4000系が入線した2003年に実施された。年間2本のペースで行われ、2006年までに全編成への改造が行われた。

廃車の開始へ

他社での事例からセミステンレス車は更新せず、30年ほどで廃車とすることになった。そうなると2011年頃が廃車時期となるが、2010年は幕張新都心延伸関連で、2011~2012年は3000系の機器更新もあったので、置き換えはそれらが一段落した2013年に行うことになった。

しかし、この時に問題となったのが、1991年に新造された中間車の処遇である。この時、オールステンレス車については、ある程度の延命を考えており継続して使用することになった。また、セミステンレス編成に連結していたオールステンレス車は3両であったので、この3両で新たに3両編成を組成すれば、余すことなく引き続き使うことができた。

  • 廃車対象となった編成
    • 2001+(2101)+2501
    • 2002+(2102)+2502
    • 2003+(2103)+2503
※2101~2103は対象外

  • デハ2100形3両による新編成
    • 2101+2102+2151
※2103→2151

暫定編成と編成組み替え

置き換えるのは3編成(6両)であるが、置き換え後に2100形3両で新たに1編成を起こす都合上、2編成のみの新造としないと無駄が出てしまう。

とはいえ、2編成のみの新造で3編成を置き換えようとすると、期間中はマイナス1本となり、車両繰りに影響が出る。そこで廃車予定の車両で暫定編成を組み、編成組み替えの間の補填として使うことになった。

詳細は2000系の組み替えも参照。

編成組み替え後は以下の陣容となった。
  • 2014年時点での編成表
    • 2101+2102+2151
    • 2011+2111+2511
    • 2012+2112+2512
    • 2013+2113+2513
    • 2014+2114+2514

編成組み替えの反省点

かくして2000形セミステンレス車6両を置き換えた訳だが、比較的新しかった3両を残すためだけにかなりの手間をかけてしまった点は否めない。また、残りの車両については新造年が5年差(1986年と1991年)であり、10年差だったセミステンレス編成よりは新造年度が近いため、以降の車両は編成ごと置き換える方針となった。

この時、残存車のVVVF化も検討された。しかし、3000系が直前に機器更新されており、ここで2000系をVVVF化してしまうと、機器寿命が3000系と同じ時期に来てしまい、廃車時期が重複し、一度に多額の新造費用が必要になってしまう。そのため、廃車時期の平準化を狙うため、2000系はVVVF化せずに新車で代替し、3000系の機器寿命が来るであろう2020年代半ばより前を目標に全車を置き換える方針とされた。

計画の前倒し

2013年に2020年夏季オリンピックの開催地が東京に決定され、オリンピックに備えて2000系置き換えの前倒しが検討された。

2000系は5編成が在籍していたが、置き換え平準化のために毎年1本新造で置き換えるとすると、2016年度までには新造を開始しなければならなかった(2016年度、2017年度、2018年度、2019年度、2020年度7月まで、以上各5年に1本ずつ投入し計5本)

更に幕張メッセが会場となったことで、各方面から新車導入の要望が上がり、スケジュール的にも判断がギリギリ間に合ったこともあって、2000系の置き換え前倒しが正式に決定された。

現況

2016年度より6000系の増備が開始され、1編成が廃車となった。今年度も1編成を新造し、もう1編成を置き換える予定である。

この他、オリンピック期間中に2編成程度を残存させて、期間内の臨時列車に充てる構想もあるが、これでは何のための置き換え前倒しなのか分からず、本末転倒である。

ちなみに先頭車改造を行った2100形の編成であるが、改造に少なからぬ費用がかかったこともあって、次の全般検査期限(2013年改造なので2021年)までは使用する予定だったという。しかし、2020年までの置き換えが決まってしまったことで、やや使用期間が短くなってしまった。

  • 2017年現在の編成表
    • 2101+2102+2151
    • 2011+2111+2511 →2016年廃車
    • 2012+2112+2512
    • 2013+2113+2513
    • 2014+2114+2514

  • 最終更新:2017-07-31 06:38:47

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