開発3000系

基本性能

  • 編成:クハ3600(Tc)+モハ3000(M)+クハ3500(Tc)
  • モーター出力
    • 機器更新前:95kW(MT68)
    • 機器更新後:95kW
  • ギア比
    • 機器更新前:7.07
    • 機器更新後:7.7
  • 制御器
    • 機器更新前:GTO素子VVVFインバータ制御(1C4M) ※故障時はSIVを制御器として代用
    • 機器更新後:IGBT素子VVVFインバータ制御(1C1M4群)
  • ブレーキ方式:回生ブレーキ併用電気指令式ブレーキ
  • 起動加速度:2.5km/h/s
  • 最高速度:110キロ(認可75キロ)
    • 1996年より認可95キロ

概要

2両編成のまま残っていた1000系の置き換えと3両編成化を推進するため、1995年から1996年にかけて3両編成4本が投入された。

2011年から2012年にかけて機器更新及び車内のリニューアルが行われており、今もなお全編成が現役である。

仕様

走行装置

開発鉄道としては2000系の増備を考えていたようだが、VVVFとすることである程度のメンテナンス低減が図れることから、新形式を起こしVVVFを採用することになった。

MT構成については1M2Tとし、先頭を制御車・中間を電動車とし、各車の重量を分散させた。

VVVFはGTO素子で、1C4Mのものを採用した。VVVFは半導体機器であるため、これまでの機械構成の抵抗制御とは異なり、故障が発見しにくい欠点がある。更に3000系では編成に機器を1組しか載せていないため、突然機器が故障した場合に不動となるリスクがある。無論そのような場合には前後の列車や車両基地の予備車を救援車としてあてがい車両基地まで回送するのだが、極力自力で帰還できた方がいいとして、緊急時にはSIVを制御器代用として走れるようにしている。

車体構造

クハ3500形とクハ3600形は制御車であるが、電装品を載せないことから車体に負荷がかからず、その分だけ車体を軽量化できることから、構造を簡略化した。これにより、制御車の電装化が困難になったが、当時はそれで何か問題があるのかと考えられていた。しかし、後に機器更新を行う際に5000系と同様の2M1Tにすることができず、機器更新の手法に頭を悩ますことになる。

また開発線は全線高架であり、踏み切り事故による衝突被害はあまり考えなくても良かった。また踏切事故以外での衝突被害といえば列車同士の衝突が考えられたが、これについてもATSが整備され安全面は確保していた。しかし、万が一の備えということで、前面強化構造とし、運転席背後の板を切っておき、衝突時に運転士が脱出できる構造としている。

車内

幕張新都心延伸前の開発線では、朝の幕張行が最も混雑し、車両単位では改札口に近い幕張方の車両が混雑していた。一方、改札口から遠い北習志野方については比較的空いていた。また2000系の3両化の際に多少余裕ができたことから、北習志野方の1両(クハ3600形)をセミクロスシートとした。その他の車両はロングシートである。

(北習方)クハ3600 モハ3000 クハ3500(幕張方)
セミクロスシート ロングシート ロングシート

比較的空いている車両をセミクロスシートとすることで、混雑レベルを悪化させずアクセントを加えた。また帰宅時も改札に近い幕張方が混雑するのだが、改札から一番遠い北習志野方をセミクロスシートとすることで、利用者を先頭に誘導し、混雑を均等化する狙いがあった。

なお、2000系にはセミクロスシート化は行われなかった。

しかし、幕張新都心方面延伸後、朝の「幕張本郷→海浜幕張」も混雑電車の筆頭となったことで状況が変わる。こちらは総武線からジェイサイドラインに乗り換え、幕張新都心のオフィスに通勤する需要がメインとなるのだが、JRの幕張本郷を出てジェイサイドラインに一番近い車両がこのセミクロスシート車であるため、混雑悪化に拍車を掛けてしまう結果となった。

そのため、2011年から2012年にかけて行われた機器更新の際にロングシート化も行われ、現在セミクロスシートの姿は見られない。

運用

登場時

1995年に3両編成3本が新造され、1000系2両編成3本を置き換えた。

翌年の1996年には増発のため2本の増備が必要となったが、コストを抑えるため1本は新造で、もう1本は1000系の余剰車から3両編成を組成した。

これにより3両編成4本の陣容となる。

機器更新

新造から20年弱が経過し、機器の劣化が見られるようになったことで、2012年より機器更新を開始することになった。

機器更新にあたっては5000系と同様のMT構成とすることも考えられたが、前述した通り3000系は制御車の電装化が困難だった。このため、1M2Tという枠組みの中で冗長化を考慮したシステムにしなければならず、担当者の頭を悩ませた。

この時、機器更新後の機器は、台車制御案(1C2M2群)か、個別制御案(1C1M4群)の2つに絞られた。前者は4000系でも実績があり、価格面でも優位であった。一方で後者はPMSMを採用すれば、高効率化によるランニングコストの低減が狙える他、1コント故障時の影響が最小限になるメリットがあった。

最終的に「新技術の試用」という名目で個別制御・PMSMの組み合わせとなったが、ジェイサイドラインのスタンダードになったわけではない。あくまでも5000系列(5000系、6000系)のような2M1Tで経済的に成立しうるシステムこそがジェイサイドラインのスタンダードで、3000系列(3000系、4000系)の1M2T編成はイレギュラーという扱いである。

それでも3000系全車に波及し、将来の4000系の機器更新の際も同様の機構となる予定であり、優れたシステムなのは間違いない。また3000系のPMSMは構造上、モーターを分解しての検査が不要(というより「してはいけない」)となったため、メンテナンスでのアドバンテージがあった。この知見は6000系で生かされ、通常のIMとしながら全閉構造に変更したのも、3000系での実績が生きているためである。

車内では、セミクロスシートがロングシート化された他、1段式・3色LEDからフルカラーで横長のタイプに変更された。

現況

機器更新から5年が経過したが、ジェイサイドラインでは機器更新車を16年は使う計画としており、当面は活躍を続けるものと思われる。

  • 最終更新:2017-06-25 21:23:10

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